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近代的大工業の展開

近代的大工業の展開をもたらしたのが第1次産業革命。第2次大戦後の新技術を第2次産業革命と呼び、今日のハイテクノロジーの大々的展開過程を第3次産業革命と見ることができます。それだけの技術革新(イノヴェーション。在来技術の体系を一新するような新技術の登場)が進展中なのです。その意味で私たちはいま歴史的な大変化の渦のなかにいます。かつての産業革命が、社会のしくみや経済のしくみを大きく変えてしまったと同様に、いま進展中の技術進歩は、社会や経済のしくみに大きな衝撃をあたえつつあります。たとえば、FA(FactoryAutomation産業ロボットの使用などによる工場生産体系の自動化)やOA(OfficeAutomation。情報機器の利用による記録や管理や情報交換の方式の自動化)の進展は、人間に要求される技能や知識の性格を変え、したがって職業の種類を変え、雇用にも企業内の労働の組織のしかたにも変化を及ぼしつつあります。他方、技術進歩は新しい商品をつくり出し、在来商品のコストを変えますから、流通や市場のしくみにも変化を促します。そのなかで買手として何を選択するかという行動を通じて、科学者、技術者でない人もまた、技術進歩の方向を左右することに参加していることになります。原子力発電所、核兵器など、すでに人間が管理能力を失っているものまで作り出す力を技術はもっています。技術進歩の方向性を考えぬく力量を1人1人がもたねばなりません。

経済企画庁の「国民生活選好度調査」

経済企画庁の「国民生活選好度調査」によると、若者が東京にひかれるのは、?人目を気にせずに生きていける?イベントなどがたくさんある?行政機関が集まっている?ビジネスチャンスが多い?自分を高める機会が多いからです。反対に、都市圏に住んでいる人は地方の魅力として、?自然が多い?ゆとりがある?家が広い?混雑がない?健康に良いーことをあげています。ただ、少し気になるのは、地方に魅力を感じているのは若い男性に多く、若い女性はそれほどでもないことです。木村尚三郎氏は、「世をあげて生活文化の時代。女の目は輝き、男の目は虚ろ」とユーモアをましえて、女性の時代の到来を告げています。若い男性は同世代の女性をひとりでは満足させられず、アッシー君(クルマで送り迎えする男)、ミツグ君(贈り物をして関心をひく男)として、役割を分担させられていると嘆く声も聞こえてきます。これが笑い話として済まされないのは、若い男性が東京にとどまるか、地方にUターンするかは、恋人やがールフレンドの意向次第という面も強いからです。硬派の若者にとっては、東京と地方の情報格差も気になるでしょう。文化・学術情報は東京に集積されています。政治や経済、行政、金融市場の情報も東京に集まっています。研究活動をやるにしても、事業をやるにしても、地方にいては不利にならないか、と若者たちは心配します。過度な中央集権が生んだ情報格差を解消するには、中央政府が地方自治体に権限を大幅に委譲し、研究機関や政府機能の一部を地方に分散することが何よりも必要です。地方に文化施設をつくり、各地でイベントを開催することもだいじですが、日本をゆがめている[大きな政府]にメスを入れない限り、東京への一極集中も改まりません。

資源をめぐる争いは極地でも起きている

資源をめぐる争いは極地でも起きている。2007年8月、ロシアが北極圏の水深4000メートルの海底に国旗を設置した、氷が溶ける時期を狙って潜水艦でもぐり、一帯の開発権を主張しようと試みたのだ。ロシアが狙うのは北極圏に眠る豊富な石油や天然ガスである。かつての北極圏といえば、はるか彼方まで氷の世界が広がっていた。しかし、地球温暖化の影響により、その景色は様変わりした。北極海の海氷面積は1970〜80年代と比べると、日本列島の7・5個分も縮小したといわれている。北極だけではない。世界最大の島であるグリーンランドでも、温暖化で氷が溶け始めている。グリーンランドには世界遺産のイルリサット氷河があるが、氷床の連なるその絶景は、ここ十数年で約15キロメートルも後退してしまった。グリーンランド全体の氷河を見ても、年間流出量は約2・5倍になるといわれている。しかし、極地の溶解という由々しき事態も、資源の面からするとまったく様相が異なってくる。