入学試験、資格試験などを受験する場合、ほとんどの人が予備校や塾、あるいは有名な参考書などを使用しますね。きわめてまれなケースですが、「私は予備校や塾に行かずに、東大(あるいは有名私立中学)に合格した!」と言う人たちがいます。しかし、そういう人たちは、あくまで例外だと考えた方がいいでしょう。自分もその例外に入ろうとするのは、かなり自信過剰で、リスキーな冒険だと思います。難関試験といっても、合格するのはたった1人ではありません。オリンピックの金メダリストのように、1つの種目で4年に1人しか出ないのならともかく、選抜試験や資格試験は毎年数百人の合格者枠があるのですから、その中に入り込めばいいだけなのです。だから、「特別なこと」をする必要は何もないと考えましょう。そもそも、入試も資格試験も、「もともと備わった能力や才能で合否が決するもの」では決してありません。
忍耐力を鍛える訓練ならなにも国語の知識問題でなくてもかまいません。理科や社会の暗記でも算数の計算練習でも座禅を組んでも効果は似たようなものですから、「少しでも得点の足しになればもうけもの」と考えて気楽に取り組みましょう。どのみち知識問題の得点効率は低く、テストでの得点などたいして期待できません。たしかに「漢字一つで合否が決まる」という考え方もありますが、文章読解問題に正解できる十分な学力をやしなっておけば、漢字書き取り問題の一つ二つを気にすることもないでしょう。したがって知識問題に対する完全主義は捨てるべきで、「完全網羅すべきだ」「取りこぼしは許されない」という強迫観念をもつべきではありません。受験勉強に暗記作業は不可欠ですが、同時に得点効率を考えることも重要です。同じ暗記時間で国語の知識問題より社会のほうが得点できるなら、迷わず知識問題を切り捨てて社会に取り組むのが受験勉強でしょう。ところが完全主義におちいると「とにかくすべて暗記しなければ」と思いますから、効率性に対する感覚が麻庫してしまうのです。
自分の性格や能力を考慮して勉強のテーマが決まったら、そのときの決意を頭に残すことが必要です。では、やりはじめた勉強を頭に残すにはどうしたらいいのでしょうか。まず、内容を理解することです。具体的には、教材や本などの中身について、初歩的な用語や仕組みを理解し、必要であれば単純記憶をします。人間は理解していることのほうが記憶しやすいものです。カラオケでも、日本語の歌詞なら覚えやすいのに、英語だと意味がどのくらい理解できるかで覚えやすさが違うし、フランス語のシャンソンはとても覚えにくいものです。そのため、教材としてはなるべくやさしい入門書を選ぶことです。すなわち、内容がすぐにわかるようにもっていくことが大事なのです。これは理解することで覚えやすくするだけでなく、その勉強に自信をつけることができ、苦手意識をもたないですむ効果もあります。